曽祖父から祖母への手紙

CA390047

昭和13年(支那事変の翌年)の曽祖父から祖母への手紙。
祖母はこの時小学校5年生。

なるべく原文のまま文字に起こしています。
中括弧はボクのメモです。

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美代子さんへ

夏のお休みになってからも毎日元気ですか

今年の夏でもう早三年もお父さんのお留守の夏休みが来たのです

美代子ちゃんも玲子ちゃんも良成も成城ちゃんも皆なお父さんの歸りを待って居ることと思います

お父さんが皆ながどんなに大きくなって居るか見たいと思ふ様にみんなも寂しく思っていましょう

でもね お父さんはお國の為に北支で皇軍の将校として御奉公申し上げて居るのですから

此の間も戦死されたお父さんに東京の靖國神社へ参拝された遺児が沢山ありますね

その生徒の方々の事を考へて良く留守をして下さい

美代子は五年生であるし一番のお姉さんですからよくお母さんのおいひつけを守って玲子ちゃんや外の小さいものをよく可愛がって下さい

お父さんばかりでなくお母さんも無い人もあるのですからね

学校がかはって又上級生になって教はることはだんだんむつかしくなります

ですからよく復習や豫習をして下さい

それから身体の丈夫なことが一番大切ですから次のことを守って下さい
一、朝起きたら冷水でまさつをすること
二、時間正しく遊んだり勉強すること
三、寝冷えをせぬこと
四、アイスクリームや賣ってある冷たいものをたべぬこと
五、遊びから歸ったら石けんで良く手を洗ふこと
  玲子や良成もよく手を洗ふことを教えること
六、心持ちよく食べられるときは良く食べ気分の悪い時には早くお母さんにお話すること
七、遊びや外出の時良く気をつけて「ケガ」をせぬこと
八、良成をよく見てやっておとなしくする様につとめて下さい

もう目は治りましたか早く治しなさいね

學校で教わった事が分らぬときは歸って来てお母さんに話しなさい又この事は後より手紙あげます

ねえや (女中さん) もないしお母さんもなかなか大へんですからお母さんが安心されるようよくお手伝ひをしたりしお母さんによくお話して下さい

お父さんは美代子が大きくなって留守でしっかりしていてくれると思って安心してお國の為に働いて居ります

もうお休みも二分ノ一過ぎましたです (誤字?)

どうか病気にならぬようなさい

お父さんは元気ですから安心していて下さい

八月十三日 青島 (チンタオ) にて
父より
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